以前から思っていた「MMORPGのメインストーリー不要」という趣旨をツイッターで呟いた所、Jey.P.さんからリプライがあった。

無題
Jey.P.さんはnoteも書かれており面白いのでリンク貼っておきます。

以下はMMORPGについて掘り下げて記載します。



【MMORPG初期のユーザー】
パソコンでMMORPGがプレイできるようになったとき、最初に飛びついたのはどのような人たちなのかを考えてみました。
その人たちは恐らく、テーブルトークRPGを遊んでいる人が多かったのではないかと考えます。
ゲームマスターを中心にプレイヤー同士が対話しながらゲームを進めていくそれは、MMORPGの原点のようなものです。
ただ、2020年現在のMMORPGとテーブルトークRPGは全く違うゲームのように思います。
そのため、MMORPGを時代ごとに切り分け、プレイヤーやPCの価格等の変遷を記載します。


・MMORPG黎明期
初期のMMORPG。全ての基本が対話で、人間関係が重視される。

【代表的なゲーム】
Ultima Online、Lineage、Ragnarok Online等

【プレイユーザー】
TPGから流れてきた人、コアなゲーマー、社会人

【パソコンの環境】
20万円以上。自作が一般的では無い

【課金形態】
月額課金

【雰囲気】
ゲームの中にもう一つの世界、人生があるイメージ。楽しいこともあるけど嫌なことも起きる。
他の人に嫌がらせをすることも出来るが、悪評がたつと社会的に排除される。




・MMORPG全盛期
パーティーの募集がシステムにより簡略化され、クエストや目的、趣旨が一目瞭然となっている。パーティメンバー以外が居ないダンジョンであるID(インスタンスダンジョン)等MO化が進む。

【代表的なゲーム】
Final Fantasy 11、World of Warcraft、Dungeons and Dragons Online、Master of Epic、メイプルストーリー

【プレイユーザー】
コアなゲーマー、高校生~社会人

【パソコンの環境】
15万円以上。PCの自作本が出版され、一部のコアユーザーが自作する。

【課金形態】
月額課金

【雰囲気】
ゲーム性に力を入れている作品が増える。
多様化とコンテンツの充実。
ライトユーザーの参入が目立った。(スペックの低いPCで遊ぶ、回線が弱い等)
人間関係よりもコンテンツの面白さが重視されはじめる。


検索

ウェブ検索結果

・MMORPG衰退期(現在)
システムによる自動マッチング。プレイヤーは万能。MOとの境界が希薄。

【代表的なゲーム】
Final Fantasy 14、黒い砂漠、ドラゴンクエスト10

【プレイユーザー】
小学生からお年寄りまで。

【パソコンの環境】
10万円未満。
デバイスがPC以外に多様化しスマホなら2万円から。PCパーツの取説が自作前提の作りに。

【課金】
アイテム課金、ガチャ等

【雰囲気】
ユーザーの多様化により、コミュニケーション自体に苦痛を感じる人が増えた為、ゲーム内コミュニケーションの排除が目立った。
プレイヤーの万能化(戦闘も生産も何でも出来る)
ゲームとは別にSNSを利用したコミュニケーションを取るユーザーが増える。
小学生からお年寄りまで存在するので会話が楽しめない。SNSであれば自分に近いレベルの会話を楽しむことが出来る。
コンテンツクリアが主たる目的となる。
ゲームジャンルの多様化により、ユーザーが目的とするそれぞれに特化したゲームの出現、例えばソウルライクのような高難易度アクション、マインクラフトのようなサンドボックスが登場し、それまでMMORPGが抱えていたプレイヤーの流出が起きた。
MMORPGに残っているのはストーリーと世界観くらい。

人がオンラインゲームをプレイしない理由その1.「ゲームの中でまで、人間関係に悩まされたくないよ!」


【まとめ】
MMORPGは、もう一つの人生を楽しむことが出来るゲームから、世界観とストーリーを楽しむゲームに変わった。レイドコンテンツを協力しながらクリアすることくらいしか人間関係が絡まない。
黎明期のMMORPGが楽しかった人間は現在のようなMMORPGの変化具合がつまらないと感じるかもしれない。
しかしながら、それは変化していくユーザー層に対してMMORPGが進化した結果起きたこと。
黎明期に流行っていたようなMMORPGは、現在のMMORPGユーザーにとってはニッチなゲームであり、楽しめるゲームでは無くなってしまっている。

ライトノベルで流行ってるソードアートオンラインの世界観はMMORPG黎明期なのが興味深いが、これから環境が進化してソードアートオンラインのようなゲームが出来たとしても、コミュニケーションを嫌うユーザーが多いというデータから、同じようなゲームが登場することは無いだろう。


次回はMMORPG黎明期の僕について記事を書こうと思う。