サクナヒメ

天穂(てんすい)のサクナヒメをクリア。
クリアまでの時間は27時間(エンドコンテンツ以外のサブクエストは消化)
Steam版を発売日に定価で購入、価格は5478円。

■内容

天穂のサクナヒメは えーでるわいすが開発し、マーベラスより2020年11月11日(Steam)に発売された和風アクションRPG。
Steam版に続き、Nintendo Switch、PlayStation4でも11月12日に発売されている。
本作はアクションパートと稲作パートを交互に繰り返しながらゲームを進めていく。
敵を倒してもキャラクターが強くなることは無く、稲作を行い収穫することでステータスが上昇する仕組み。


■ストーリー
立派な親の元でクズのように育ったサクナヒメ。
とある出来事から、通称「鬼島」と呼ばれているヒノエ島に巣くう鬼たちを退治することとなった。
サクナヒメ
自分の生まれを最大限に利用する人生の勝者、サクナヒメ。



■良かった点

【主人公が面白い】
サクナヒメ2
主人公(サクナヒメ)のキャラが立っており、ストーリーが面白い。





【稲作パートの作りこみが凄い】
田植え
稲作の没入感が凄い。
あっという間に時間が過ぎる。
水量や肥料の有無、温度の管理、雑草や害虫の対処を行っていく。
ゲームをしていると稲の事が気になって気になって仕方がない。

収穫
秋になれば収穫だ。

ほさがけ
収穫した稲は干して・・・

脱穀
脱穀する!

籾摺り
籾摺りの歩合は自分で調整が出来る。
精米のレベルを下げた場合玄米に近くなり、食事をした際のステータス上昇効果が高まる。
逆に白米に近づける事でサクナヒメの成長効果が高まる。

新米完成
籾摺りが終われば新米完成だ。

成長
1年のプレイ結果が表示される。
稲が悩まされた病気や害虫、ステータスの上昇量を確認することが出来る。


合鴨農法
ゲームが進行すればペットが増えて、合鴨農法を行ったりすることも出来る。



【食事シーンが楽しい】
食事
献立の内容で上昇するステータスが変化する。
ただ食事するだけでなく会話が発生するので見ていて飽きない。


【アクションが楽しい】
戦闘
羽衣を使用することで敵を投げ飛ばしたり、敵に捕まったり、単純な操作で爽快感に繋がる。
吹き飛ばした敵には当たり判定があるので、他の敵に当てる事でダメージになる。
操作感はスマブラに近く、直感的。



【稲作に飽きた頃に追加される文明の利器】
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画像は千歯こき。

さすがにだるい、飽きてきたよという頃に小学校で勉強した農具が追加される為、マンネリを感じない。






■悪かった点

【敵のAIが不快】
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特定の雑魚敵が高速移動、遠距離攻撃しながら逃げて距離を取る為、無駄な時間が消費される


【ダウン中の敵が無敵】
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どういうシステムなのかいまいちわからないが、ダウン中の敵に攻撃が当たらないことがある。
それにより無駄な時間が消費される。
スキルによってはヒットするようだが・・・。


【人を選ぶ】
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アクション部分よりも稲作部分が重要なので、アクションをバリバリに遊びたい人は肩透かしを食らうかも。
アクションはオマケで稲作部分がメインのゲーム。



■総評
牧場物語やどうぶつの森が楽しめる人なら神ゲー。

アクションは爽快感が高いが、稲作をしないとキャラが強化されない為、いくらゲームが上手かろうが敵にダメージが入らないし殴られたら即死する。
それゆえに、どうしても稲作部分に力を入れざるを得ない。
つまりはアクションにしか興味が無く稲作部分に興味が湧かない人が買うと苦痛に感じるかも。
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凄いのはあくまで「稲作モード」
アクションモードは「努力が必要」

アクションモードはキャラクターが育って居れば爽快感が高く楽しいが、稲作はそこそこにステージをどんどん進めるようなプレイヤーだと戦闘での不快感を感じる事だろう。

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特にストレスを感じたのは以下の3点

・移動速度が速く距離を取ってくる一部敵のAI
・敵ダウン中無敵
・被ダメージが1でも仰け反る

特にダウン中無敵と移動速度が速い敵が組み合わさるとストレスが凄かった。
また、どんな雑魚敵に殴られようが必ず仰け反るので囲まれると仰け反ったまま一瞬で死んだりする。
キャラクターが育っていない場合は「無双」出来るゲームでは無く、「戦略的」な戦闘が求められる。
キャラクターグラフィックから受ける雰囲気と全く違い、ゲーム性は硬派だと考えていい。



とはいえ、今までにない視点から作成されたゲームであり、個人的評価は高い。
牧場物語やどうぶつの森、マインクラフトのようなサンドボックス系ゲームは色々な作物を育て収穫することが出来る。
しかし、それぞれが「簡易版」だ

天穂のサクナヒメは稲作しか出来ないが、内容は複雑かつ専門的。
このようなゲームは一部のコア層にしか受け入れられないゲームだという認識を持っていたが、題材が良かったように思う。
他業界とのコラボレーションもありそうだ。

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それにしても・・・イタリアでトマト栽培するゲーム作ったらアホ程売れそう・・・。